とある探偵達の出先でのショック

<創作> <シリーズ:とある探偵と花の魔女> <ギャグ> <掌編/文字数:300文字>

公開日:2018/10/07
Twitter300字ss企画(Web企画投稿作品再録)
お題:食べる


 信じられない。
 智也は眼鏡をかけ直したが、目前のそれは変わらない。
 ああ、己の見間違いじゃなかった。こういった土地に来る事からある程度想像はしていたが、まさかこれほどとは。
 隣では、言葉を失っている様子の助手が困惑した面持ちで彼の方を向いている。



 サンマの塩焼き(単品):1,080円



「サンマって近年は不漁だから高くなっているって聞いていたけど、今年はこんなに酷いの?」
 いや、恐らく土地代が殆どだろう。
 声を潜める助手の背を黙って押す。依頼人との打合せ時間まであと僅か。それまでに、何とか出費が抑えられる店を探し出さなければなるまい。

 結局コンビニ弁当で手を打つまで、お昼時に探偵二人組は街を彷徨うことになるのであった。

<END>