とある喫茶店と貧乏人のキャビア?

<創作> <シリーズ:とある喫茶店~> <日常> <掌編/文字数:300文字>

公開日:2018/09/01
Twitter300字ss企画(Web企画投稿作品再録)
お題:秋


 焼茄子の皮を剥き包丁で細かく叩く。熱したオリーブオイルとニンニク、そこに先ほどの茄子を加え水分が十分に飛ぶまで炒める。
 フランス料理、茄子のペースト。別名、貧乏人のキャビア。
 バケットに盛り試食。
「……もう少しパンチが欲しいかな?」
 茶々良が納得できず首を捻ると、そこへ常連客4人組が来た。折角なので彼らにも新メニュー候補の意見を求めてみる。
「いっそのこと焼き茄子定食にしちまえよ。その方がずっと需要ある」
 付き合ってくれた眼鏡の青年がそう言い放つと、他の三人も同意とばかりに頷いている。
 がっくし肩を落とした看板娘は、仕方がないので残りの茄子は普通に焼いて、ご飯味噌汁と共に常連客に供することにしたのだった。

<END>
 この一品、実際に作ってみたんですが、これそのものをメインにするんじゃなくて、あくまでお酒メインのお店とかで突出しやおつまみセットの一品とかでなら受けは良いと思う。後、旨味追加でアンチョビ足すとか。