C.ボツリナム(Clostridium botulinum)

   
 ボツリヌス菌。偏性嫌気性菌(「酸素ある状況だとかもせなくてイヤン」な菌)で土の中に芽胞の形で多く存在しています。ボツリヌスの語源はラテン語のbotulus(腸詰、ソーセージ)であり、古くからヨーロッパでハムやソーセージを食べて中毒症状を引き起こすことからボツリヌス中毒(ソーセージ中毒)と呼んだことから。
 真空条件で芽胞が割れ、ボツリヌス毒素を作ることが出来ますが、この毒素は0.5kgで全人類を滅ぼせると考えられているため、自然界における最強の毒素ともいわれています。糖タンパクで構成されているため、80℃で30分または100℃で10分という加熱条件では失活します。また、芽胞も高温、化学物質などかなり耐久性がありますが、121℃2気圧15分以上(オートクレーブ滅菌)の条件で死滅します。レトルト食品がまさにそれ。
 一方、ボツリヌス毒素が神経毒であることを利用し、ギラン・バレー症候群などの筋肉が強張る難病の治療にも毒素のA型が使われていたりします。最近では、しわ取りの効果もあるとかで美容整形とかでもよく見るようになりました。漫画で樹先生が試したらまるで別人みたくなってましたね。…でも、FDA(Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局、兎に角偉ーいところ)が、美容整形では眉間のしわと脇の多汗症以外の使用を認めていないから(2007年6月現在)、あれは認可外使用ということになるんですよね……こわ。

 通常Var.と芽胞割れたVar.の2つを作製。通常Var.は面長になりすぎて白菜みたいな感じに。土であの頭のギザギザなつなぎ目再現するの難しいんだよ(汗)グラデーションでもって彩色してますがまあ良い塩梅かな。
 このC.ボツリナム、友人がボツリヌス菌好きなのであげようかと思います。

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